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このテーマの解説・移住前に知っておきたいこと

サテライトオフィスって、どんな場所?

サテライトオフィスは、会社が本社から離れた場所に置く、遠隔勤務のための拠点です。都市部の会社が地方に開くときは、自治体が誘致したり、施設を整えたりすることも多くあります。このタグでは、こうした拠点のある自治体を紹介します。

総務省が実施した「地方公共団体が誘致又は関与したサテライトオフィスの開設状況調査」によると、令和3年度末(2021年度末)時点で、全国のサテライトオフィスの開設数は1,348箇所、設置されている市町村数は346市町村にのぼります。都道府県別では北海道が110箇所と最も多く、新潟県も上位に位置していますが、調査によって具体的な件数に差が見られる自治体もあるため、最新の正確な件数は総務省の公表資料で確かめてみてください。

2024年9月の内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局の資料では、企業の進出や移住をサテライトオフィスなどで後押しする取り組みを、1,025団体が行っているとしています。この数字は、実際にオフィスが開いた自治体の数ではありません。2021年度末の1,348箇所・346市町村という開設の調査とは、調べた時期も、数えているものも違います。

この一覧では、調査、自治体の公式発表、報道などから確かめた32自治体を載せています。全国すべての設置自治体ではなく、代表的な例です。載っていない街でも、独自に施設を整えたり、企業を呼び込んだりしているところがあります。

地方でも、今の仕事を続けるための拠点に

Wi-Fi、机、会議に使う場所などを備えた施設があると、都市部の会社に勤めながら地方で働く暮らしを選びやすくなります。遠隔勤務の環境がある程度整っていることが、こうした街に移住する魅力の一つです。

総務省は「お試しサテライトオフィス」という制度を設けており、実際に移住や本格的な拠点開設を決める前に、対象自治体の施設を短期間利用して働き方や地域の雰囲気を確かめられる仕組みを提供しています。青森県弘前市、秋田県大館市、北海道下川町などは、この制度の第1次参加自治体として名を連ねています。移住前に現地の通信環境や施設を体感できる点は、テレワーク移住を検討するうえでの安心材料になります。

空き家や廃校をサテライトオフィスに改修する事例も見られます。福島県会津若松市では、地方創生テレワーク推進事業の一環として空き家等をサテライトオフィスに改修し、企業へ貸し出す取り組みが進められています。熊本県芦北町では、廃校を活用した施設が複数の企業のサテライトオフィスとして利用されています。こうした施設は、古い建物を活かしながら新しい働き方の拠点をつくる取り組みとして注目されています。

仕事の場所を共有する「コワーキングスペース」が、地元の人との交流の場になっている街もあります。熊本県人吉市には温泉を併設した施設があり、テレワークをする人と住民が同じ場所で過ごす機会があります。自然を身近に感じられることや、都市部より住まいや生活の費用を抑えやすいことも魅力です。ただし、費用や施設の様子は地域ごとに違うため、それぞれ確かめることが大切です。

通信と設備、出社の日の移動を確かめる

仕事を続けるうえで、通信環境は最も重視したい条件です。都市部から離れると、光回線が使える場所や、回線の速さに差があることもあります。仕事に支障が出ないか、移住前に自治体や施設の管理者へ直接確かめておく必要があります。

サテライトオフィスやコワーキングスペースの規模・設備も自治体によって差があります。デスクや会議室、防音ブースなどが充実した施設がある一方で、小規模な施設では利用できる設備が限られる場合もあります。実際に働く環境として十分かどうかは、見学や体験利用を通じて確かめてみてください。

働き方によっては、本社や取引先へ定期的に行く必要があります。都市部から遠い街では、出社や出張が多いと、移動の時間や交通費が負担になることもあります。移住前に、出社の回数と、新幹線の駅や空港までの行き方を調べておくと安心です。

テレワーカーの人口がまだ少ない地域では、同じような働き方をする人と出会う機会が限られ、孤立感を覚えるという声もあります。コワーキングスペースや地域のコミュニティイベントを通じて、同じ立場の人とつながる機会があるかどうかも、事前に調べておきたいポイントです。

誘致のための補助金制度は自治体によって内容が大きく違います。都道府県レベル・市町村レベルそれぞれで独自の補助金制度を設けている自治体もあり、対象経費や上限額は制度ごとに異なります。補助金の有無や条件は自治体ごとに違うため、移住や開業を検討する際は候補地の自治体窓口に個別に確認することが欠かせません。

短く滞在して、実際に働いてみる

サテライトオフィス設置自治体を選ぶ際は、まず「お試しサテライトオフィス」制度などを活用し、実際に短期間滞在して働き方や地域の雰囲気を確かめることをおすすめします。写真や資料だけでは分からない通信環境や施設の使い勝手を、現地で体感しておくと移住後のミスマッチを防ぎやすくなります。

見学では、机や会議室の数、実際のWi-Fiの速さ、料金、使える時間を見ておきましょう。空き家や廃校を直した施設なら、設備がどこまで更新されているか、冷暖房はどうかも合わせて確かめると安心です。

出社頻度に応じて、最寄りの新幹線駅や空港へのアクセスも選定の重要な視点になります。都市部との往復が多い働き方であれば、交通アクセスの利便性を優先した自治体選びが暮らしやすさにつながります。

移住支援制度や誘致補助金の有無・内容は自治体ごとに違うため、候補地を複数比較しておくことも大切です。空き家バンクや移住相談窓口を設けている自治体もあるため、サテライトオフィスの情報とあわせて、住居や生活面の支援制度も確認しておくと、移住後の暮らしのイメージがつかみやすくなります。

働きながら、地域とどれくらい関わりたいかも考えてみましょう。施設が住民との交流の場を兼ねる街もあれば、テレワークをする人同士の活動に力を入れる街もあります。自分の希望を整理してから、候補を絞るとよいでしょう。

空き家や廃校を、働く場所にする取り組み

「お試しサテライトオフィス」は総務省が推進する制度で、地方公共団体が用意した施設を短期間利用しながら、地域の暮らしや働く環境を確かめられる仕組みです。青森県弘前市や秋田県大館市、北海道下川町、新潟県南魚沼市、群馬県みなかみ町など、第1次から参加している自治体も多く、地方創生の取り組みの一つとして継続されています。

内閣官房のデジタル田園都市国家構想実現会議事務局が令和6年(2024年)9月にまとめた資料では、サテライトオフィス等による企業進出や移住等の推進に取り組んでいる地方公共団体が1,025団体にのぼるとされ、令和3年度末の346市町村という数字と比べても、取り組みを行う自治体の裾野は広がっていることがうかがえます。

地方創生テレワーク推進事業などを通じて、空き家や廃校を仕事の拠点に直す取り組みが各地に広がっています。すでにある建物を使うことで費用を抑えながら、街の景色や、歴史ある建物を生かした施設づくりを進める自治体もあります。

サテライトオフィスの整備状況や補助金制度は、自治体の予算や方針によって年度ごとに変わることがあります。移住や開業を具体的に検討する段階では、候補地の自治体の公式サイトや移住相談窓口で最新の情報を確かめてみてください。

よくある質問

  • Q. サテライトオフィス設置自治体は全国にいくつありますか? / A. 総務省の調査によると、令和3年度末(2021年度末)時点でサテライトオフィスの開設数は全国で1,348箇所、設置されている市町村数は346にのぼります。また内閣官房の資料では、令和6年(2024年)9月時点で1,025の地方公共団体がサテライトオフィス等による企業進出や移住等の推進に取り組んでいると発表されています。前者は実際の開設実績、後者は推進の取り組み状況を示す数字のため、あわせて参照する際は違いに注意してください。
  • Q. お試しサテライトオフィスとはどんな制度ですか? / A. 総務省が推進する制度で、対象自治体が用意した施設を短期間利用しながら、実際の働き方や地域の暮らしを体験できる仕組みです。本格的な移住や拠点開設を決める前に、通信環境や地域の雰囲気を確かめる機会として活用できます。
  • Q. サテライトオフィスがある自治体に移住すれば、地元で仕事が見つかりますか? / A. サテライトオフィスの多くは都市部の企業がテレワーク拠点として利用するもので、地元での就業機会が自動的に得られるとは限りません。移住後の働き方(現職を続けながらのテレワークか、転職・起業か)によって必要な情報が違うため、候補地の産業構造や求人状況もあわせて確かめてみてください。
  • Q. サテライトオフィス設置の補助金は、どの自治体でも利用できますか? / A. 補助金の有無や条件は自治体ごとに異なります。都道府県レベルで設置に対する補助金制度を設けているところがあり、市町村独自の制度を持つ自治体もありますが、制度がない自治体もあるため、利用を検討する場合は候補地の自治体窓口に個別に確認してください。
  • Q. 通信環境が心配です。移住前に確認する方法はありますか? / A. 「お試しサテライトオフィス」制度などを利用し、実際に現地に滞在して通信速度や施設の使い勝手を体感する方法があります。写真や資料だけでは分かりにくい部分も多いため、可能であれば移住前に一度訪れておくことをおすすめします。

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